ティモをお迎えする際に準備できていたものを並べてみると、こんなに沢山の碁盤の目になりました。

チンチラをお迎えするにあたって、最初に揃えるものが沢山あるので金額もそれなりに高くなります。

どれも消耗品なので時期が来たら買い替える必要があるものばかりですが、最初にしっかりと知識を持って商品選びをしておけば、後で「失敗した～」と買い替える必要もなく無駄を省けるので、一つ一つ吟味しながら選んでもらえたらいいな～と思います。

[2017.02　UPDATE]

チンチラのティモをお迎えするために用意したものリスト

「チンチラのティモをお迎えするために準備したもの一覧」としてリストを作ってみました。

後から徐々に揃えてもいいものもありますが、最初から必ず必要だと思う項目にマークを、必ずとはいえないけれど、出来れば最初から用意してあげてほしいなぁ～と思う項目にマークをつけました。

最初から揃えていなくてもいいかな？と思うのはハンモックとトイレくらいで、それ以外は最初から準備できていたほうがいいなぁと思うものばかりです。。

 

表の右側には、Ｒ販売店のサイトのリンクボタンをつけました。

楽天市場に販売しているお店がある商品にはＲアイコンをつけて、取扱い店舗が複数ある場合は商品価格の安い順に並び替えして表示されるようにしています。

Amazonで取扱いしているお店がある商品にはアイコン、楽天とAmazonのどちらにも見当たらない商品で、取扱いしているお店を探せた商品には販売店のサイトボタンをつけて販売店の商品ページを紹介しています。（2016.11月現在）

何もアイコンやボタンがついていない商品は、既に販売終了しているものや手作り品になります。

 

ケージ	カワイ　コンフォート60　ハイルーフタイプうさぎの丘さん
	カワイ　スーパーケージ60　タワーＲ
	カワイ　コンフォート60　アーチルーフ
	ケージの屋根に被せるための布
巣箱・ハウス	SBSコーポレーション　オリジナル　円筒巣箱Ｒ
	カワイ　フルハウスＲ
	マルカン　チンチラのおへやＲ
床板	ホームセンターにて版画板を290mm×425mmにカット　×６枚 裏面に衝撃吸収と防音対策のためシール付きの発砲ゴムを貼付　×上の６枚のうちの２枚
ステージ	カワイ　ウッドフロアー　ＷＲ
	SBSコーポレーション　オリジナルログステージ　チンチラハウスさん
	SBSコーポレーション　オリジナルポプラステージ　チンチラハウスさん
	三晃商会　木製チンチラステージＲ
	カワイ　スクエアステップＳＲ
ハンモック	小岩ペット　オリジナルモルモットミニハンモック小岩ペットさん
牧草ポット	カワイ　牧草ポット　ホワイトＲ
給水ボトル	CRITTER CARAFE GLASSチンチラハウスさん
トイレ	カワイ　わらっこ倶楽部　ごろ寝ソファーＲ
ホイール回し車	Leo Braun 15″ Exercise Wheel
砂浴びボックス	三晃商会　チンチラバス　751
季節対策用品	みずよし貿易　フューチャーアロー　遠赤外線マイカヒーターⅡ＋ステンレスホルダーセットＲ
温湿度計	SMARTEK 温湿度計　MH-233-WH小岩ペットさん
かじり木	カワイ　がじがじフェンスＳＲ
	カワイ　がじがじフェンスＭＲ
	カワイ　かじリングバー　りんごバーＲ
キャリー	三晃商会　ライトキャリー　357Ｒ
砂	SUNCEED　ナチュラルダストバスＲ
ペレット	イースター　チンチラセレクションＲ （うさぎさんで与えていたものと同じペレット）
牧草	うさぎさんで与えていたものと同じものを分けていただく。 American Pet Diner　ハイ・ファイバー（チモシー１番刈り）Ｒ（その他混ぜ合わせていくものとして）
床の敷材	三晃商会　白樺広葉樹チップＲ

チンチラをお迎えするために必要なアイテムの選ぶポイント

つづいて、チンチラに適した環境をつくるために必要なアイテムを選ぶポイントにテーマを絞って説明をしていきたいと思います。

チンチラケージとケージ用品の選び方についても、チンチラ飼育書や獣医学書にどのように書かれているのかも参考にまとめました。

詳細が長くなってしまうアイテムについては別記事でまとめています。

【チンチラに適した環境つくり】　ケージ

ケージ選びは「お迎えするために準備するもの」の中で最も重要なアイテムだと思います。

１日の大半を過ごす住まいになるので、ケージ選びが寿命を左右するといっても過言ではないと思います。

ケージを選ぶポイントの詳細は、チンチラにとって理想的なケージを選ぶポイントの中でまとめていますのでご参考ください。

選ぶポイントは掃除のしやすさや扱いやすさなどのポイントもありますが、重要なポイントはサイズ、金網の隙間の大きさ、材質です。

安全であるのはもちろんのこと、快適に過ごせるお気に入りな住まいになるように、しっかりと選んであげたいものです。

【チンチラに適した環境つくり】　巣箱・ハウス

巣箱・ハウスもケージ内に必ず必要なアイテムです。

私はティモに巣箱・ハウスとして３つのアイテムを用意しました。

選んだときにポイントとしたことは、「ゆったりと横になれる大きさの巣箱を１つ用意する」こと、「ケージの高い位置に取付できて出入り口が狭いタイプの隠れ家的なものを用意する」こと、「材質が木材ではないものも試してみる」ことでした。

巣箱・ハウスにどのようなものを選ぶかは、ケージのサイズや形状にも関係してくることなので、まとめて「これ！」とはいえないですが、ポイントは巣箱は２つ以上用意することです。

チンチラ飼育書や獣医学書にどのように書かれているか、選ぶ際のポイントの詳細は、チンチラにとって理想的な巣箱・ハウスを選ぶポイントでまとめています。

ティモのために用意した３つの巣箱・ハウスのうち、一番ティモが気に入ってくれたのが「SBSコーポレーション　オリジナル円筒巣箱」で、「マルカン　チンチラのおへや」は一度も利用されることはなく、何度か他のアイテムと入れ替えを行いました。現在では２Ｆ用のおトイレを置いています。

【チンチラに適した環境つくり】　床環境

ケージの床環境で最も理想的なのは、一枚板かトレーのようなものの上に、木材チップや干し草などの食べても安全な天然素材を敷き詰めたチンチラの足にやさしい床環境です。

販売されているケージには大抵受け皿トレイとメッシュ床すのこがセットされています。

おそらくはそのまま使うことを前提に、「オシッコやうんちが受け皿トレイに落ちて掃除がしやすく、床面は衛生的」と唱えたいんだと思いますが、使い手の都合ばかりが尊重されていて、決してチンチラの足にやさしい床環境とはいえないと思います。

特に、ステージから降りたりホイール回し車から降りたりするときは、勢いよく跳躍するので、跳び下りた床面が金網のメッシュスノコのままだとかわいそうです。

せめて、よく着地するステージが設置されている下面やホイール回し車の乗降りする面などは平らな面になるように工夫してあげてほしいと思います。

新聞紙やペットシーツ、布類などは「食べられる素材」ではありません。

かじって食べてしまう危険がある場合は避けたほうがよいと思います。

[参考文献]

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ」（スタジオ・エス発行　2000年） 「ザ・チンチラ」（誠文堂新光社発行　2002年） 「カラーアトラス　エキゾチックアニマルの診療指針」（インターズー発行　1998年）

【チンチラに適した環境つくり】　ステージ

チンチラは非常に活動的で、高低差のある場所に暮らしている動物なので、ケージの中に高低差をつくるために、ステージも必ず必要なアイテムです。

ケージ内は最低でも２階建て、できれば２～３段のステージ・棚板を設置して、跳躍して移動できる環境をつくります。

ステージは各メーカーから販売されているので、大きさや形など選びやすいと思います。

ステージを設置することで、運動不足を防ぐことができるだけではなく、木製のステージなら齧って遊んだりストレス発散にもなるので、消耗品と考えて定期的に交換するとよいと思います。

ケージ内側からケージ壁面の外側に向かって固定するために使う釘なら齧られる心配も考えにくいですが、問題はステージの板と板の接合をどのようにしているかです。

板と板の接合には竹串しのような食べても大丈夫なものを使って接合しているものが最も理想的で、接着剤を使っているなら、有毒なホルマリンが含まれていないノンホルマリンと書かれているものを選ぶとよいと思います。

[参考文献]

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ」（スタジオ・エス発行　2000年） 「ザ・チンチラ」（誠文堂新光社発行　2002年） 「カラーアトラス　エキゾチックアニマルの診療指針」（インターズー発行　1998年） 「カラーアトラス　エキゾチックアニマル　哺乳類編」（緑書房発行　2012年）

【チンチラに適した環境つくり】　牧草ポット

チンチラは手先が器用なので、壁掛け式の牧草ポットが理想的だと思います。

チンチラは、牧草を食べるときに、容器の縁に寄りかかったり、容器の縁に乗って食べたりもするので、容器を引っくり返してしまったり、容器の中でうんちやオシッコをしてしまう場合もあります。

そのために、容器は壁掛け式など壁面に固定できる形状のものがよく、材質は汚れた場合でも水拭きできるステンレスか陶器が最も理想的だと思います。

噛んでいたずらしても丈夫で安全な材質でできているものがよいので、プラスチック製の容器は避けるべきだと思います。

私の個人的な意見ですが、木製や金属製で桟と桟の間から牧草を引っ張って食べるタイプの格子状の牧草ポットより、自由に顔を突っ込んで好きな牧草から食べすすめられるＬ型のタイプのほうが、床に散らかしてしまう量も増えてはしまいますが、牧草を食べやすく、牧草をいっぱい食べてくれることにつながるのでオススメです。

【チンチラに適した環境つくり】　給水ボトル

お水を飲んでもらうための食器といえば給水ボトルがすぐに思い浮かびますが、どのチンチラも給水ボトルで水を飲むことができると決めつけるのは誤りで、給水ボトルからどのようにお水を飲んだらよいのかわからない子もいます。

飼育書の中でも、水飲みは床置きタイプは引っくり返したりする恐れがあるので望ましくないと書かれていて、そのとおりだとは思いますが、特にお迎えする前に床置きタイプの食器から水を飲んでいた子は、給水ボトルをつかった水の飲み方がわからない場合もあるので、お迎えする前にどのようにお水を飲める状態にしていたか必ず確認してください。

[参考文献]

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ」（スタジオ・エス発行　2000年） 「ザ・チンチラ」（誠文堂新光社発行　2002年） 「カラーアトラス　エキゾチックアニマル　哺乳類編」（緑書房発行　2012年）

【チンチラに適した環境つくり】　ホイール・回し車

ホイール・回し車は絶対に必要なものではありませんが、気に入ってくれると活動的なチンチラにとってとてもよい運動になります。

全く興味を示さない子もいますが、もしホイール回し車を入れてあげるなら好奇心旺盛なできるだけ成長期に試させてあげたほうが気に入ってくれる可能性が高くなるので、お迎えするタイミングで用意してあげたほうがよいと思います。

[参考文献]

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ」（スタジオ・エス発行　2000年） 「ザ・チンチラ」（誠文堂新光社発行　2002年）

【チンチラに適した環境つくり】　砂浴びボックス

チンチラの皮膚からはラノリンと呼ばれる分泌物が多く、被毛を整えて断熱効果を保っていますが、ラノリンは脂肪質で蒸発しないため、放っておくと毛にたまりすぎ、ほこりやゴミが付着したり、毛玉ができたり、ばい菌が繁殖して皮膚病を起こしたりします。

チンチラは健康を守るために、どうしても余分なラノリンを取り除かなければならず、そのために行うのが「砂浴び」です。

砂浴びは、毎日行うのが理想的です。

 

ティモのケージには砂浴びボックスを常設していますが、私の手元にある飼育書や獣医学書の中でケージ内に砂浴び容器を常時入れる方がいいと書かれているものは皆無で、逆に「入れないほうがいい」と書かれている飼育書や獣医学書はいくつもあります。

何故、ケージに常設しない方がいいと書かれているのにいうことをきかないんだ？というと、

	好きな時間、好きなタイミングで砂浴びをさせてあげたい。
	ケージ内に砂浴びボックスを常設しているからといって、毛の油分を取りすぎてしまう程、長時間砂浴びをするということはない。
	「砂が衛生的に保てない」という理由については、１日２回ふるいにかけて異物や汚れた砂を取り除いたり、新しい砂と交換したりしているので対処できていると思う。
	「掃除が大変だから」という理由については、ケージ内に砂浴びボックスを入れているから大変なのではなく、「砂が飛び散るのはチンチラを飼う以上避けて通れない」と納得している。

という理由からです。

こまめに掃除機をかけるより、床の拭き掃除をした方が飛び散る砂を減らせることを実感したので、１日２回のケージのお掃除のときに、ついでに濡らした雑巾で床を拭いています。

でも、反論しきれていないのが、「結膜炎や呼吸器疾患の発生要因となる」ことに対しての対処です。

「カラーアトラス　エキゾチックアニマル哺乳類編（緑書房　2012年）」によると、「砂浴びによる弊害として、狭い容器の中で煙幕のように砂がまうため、結膜炎や角膜炎などの目疾患や、細い被毛が包皮と陰茎の間に固まって絡むような嵌頓包茎が起こることもある」と書かれています。

確かに、ティモのケージ内の床面には砂が飛び散っているので、望ましくないかもしれません。

砂浴びボックスの形状を工夫すれば改善できると思うので、新しい砂浴びボックスを検討しているところです。

今のところティモの健康状態に異常はみられませんが、毎日様子を観察してみなくてはいけないと思っています。

[参考文献]

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ」（スタジオ・エス発行　2000年） 「ザ・チンチラ」（誠文堂新光社発行　2002年） 「カラーアトラス　エキゾチックアニマルの診療指針」（インターズー発行　1998年） 「カラーアトラス　エキゾチックアニマル　哺乳類編」（緑書房発行　2012年）

【チンチラに適した環境つくり】　寒さ対策用品

お迎えする季節が、昼間と夜との温度差が大きくなる不安定な季節の変わり目や冬なら、ケージ内をスポット的に温めることができる寒さ対策用品もあったほうがいいと思います。

チンチラの故郷は南米のアンデス山脈の標高3000～5000メートルの山岳地帯で、寒冷な気候に暮らしていた動物なので、確かに寒さには強いですが、12～100頭の集団をつくる群居性をもち、2～5家族が岩の割れ目や穴などに集団で暮らしていました。

そのため、住まいの中はお互いの体温で温められて、外の寒冷な気候とは異なっていたはずです。

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ（スタジオ・エス発行　2000年）」によると、

と書かれています。

ティモのケージには、置き型タイプのヒーターと壁面に引っ掛けて使用するタイプのパネルヒーターを使って寒さ対策をしています。

ティモの部屋の室温は平均して20℃前後で、チンチラにとって理想的な環境温度の範囲内ですが、ティモは自らすすんでパネルヒーターの傍に寄っていって温まっています。

温まる時間帯はだいたいティモが寝ている時間帯で、様子をうかがうとウトウトとしていたり、目を閉じていたりします。

おそらく、ほんのりと温かさを感じるくらいのほうが、より落ち着いて眠ることができるんだと思います。

室温が15℃を下回るような場合は、エアコンをもちいた部屋全体の寒さ対策、20℃前後を保てているならケージの中にスポット的に温かさを感じられる場所をつくるとよいと思います。

また、私たちが温まるように部屋に暖房をいれて、気が付いたら室温が上がっていてチンチラにとっては過酷な環境になってしまっていた・・なんてことも考えられるので注意が必要です。

[参考文献]

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ」（スタジオ・エス発行　2000年）

【チンチラに適した環境つくり】　温湿度計

チンチラは室温管理が欠かせない動物なので、温湿度計も必ず必要なアイテムです。

チンチラケージに一番近い場所に取り付けること、さらには出掛ける時にも取り外して持ち歩けるタイプの方がよいと思うので、引っ掛けられるようになっているものがよいと思います。

私が温湿度計を選んだときのポイントは、

です。

さらに、お迎えしてから約２年半の間に温湿度計を２度買い替えをして、３代目となる「デジタル温湿度計　メリー」を使うようになったことがきっかけで、

という２つのポイントも加えられるとより一層よいと思います。

[参考文献]

「わが家の動物・完全マニュアル　チンチラ」（スタジオ・エス発行　2000年）

チンチラに適した環境つくりのためのアイテムを揃えたら次に行うこと

チンチラに適した環境つくりのためのアイテムが一通り揃ったら次はケージ内のレイアウトに取り掛かりましょう。

ケージ内のレイアウトは、私たち人間でいうと「住まいづくりそのもの」です。

お迎えするチンチラが安全で快適に暮らせるように、愛情たっぷりのとっておきの「住まい」となるように、一つ一つ組み立てていきましょう。

また、「牧草」や「ペレット」を選ぶポイントをこの記事の中で書いていないのには理由がありまして、お迎え前に過ごしていた環境で与えていた牧草やペレットと同じものを用意してあげてほしいからです。

環境が変わった上に、食べるものまでガラッと変えてしまうのは、精神的にも肉体的にもかなりストレスをかけることになってしまうのでおすすめできません。

新しい牧草やペレットに変えていくにしても、ちょっとずつ混ぜ合わせるなどして慣らしていくのがベストです。

お迎えするチンチラとの幸せな暮らしが末長く続くように、ひとつひとつ丁寧に準備してあげてほしいと思います。