コロナ除湿機 CD-H1016で「チンチラのための湿度対策」実践スタート:運転音と吹き出す熱気の問題点と対応策
前回、「チンチラのための湿度対策」として2016年は除湿機を購入しようと、panasonic、SHARP、MITSUBISHI、CORONAの4社の除湿能力が10リットルクラスのコンプレッサー方式の除湿機5機種を比較検討してみました。
そして、私が選んだ除湿機:コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016 がわが家に届きました。
チンチラの湿度対策に除湿機を取り入れようかな?2016年発売の4社5機種の除湿機を比べてみました の記事の中では、panasonic、SHARP、MITSUBISHI、CORONAの2016年発売の除湿機のパンフレットに載っている情報をもとに比較検討していましたが、さてさて、私の選択は正しかったのか・・。
今回は、コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016の実物を目の前に、実際の使い心地や想定外だった出来事などをレポートしたいと思います。
コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016の商品紹介
こちらがわが家に届いた除湿機、CORONA CD-H1016です。
凹凸のない、すっきりとしたフォルム。正面むかって右側にタンクの引出口があって、上に操作部があります。
背面はこんな感じになっています。
コロナ CD-H1016の特徴でもある、エアフィルターが一体化されたフィルターケースを外すと、「ウイルス抑制・除菌・脱臭10年交換不要フィルター」の取り付け位置があります。
「ウイルス抑制・除菌・脱臭10年交換不要フィルター」は10年交換不要と書いてはありますが、「油汚れなどでひどく汚れたときは早めの交換をおすすめします。」と書いてあるので、「油汚れ」ではないけれど、「砂」も吸い込むだろうから早めに交換したほうが長持ちするんじゃないかなぁと思います。
風向の切りかえを行うためのルーバーです。上下ルーバーは操作部のボタンを押して風向をスイングにしたり好みの角度で止めることもできます。
左右ルーバーは、同デザインで除湿能力が18リットルクラスのCD-H1816は操作部にボタンがあって、操作部で風向を指定できますが、CD-H1016の場合は操作部にボタンはなく、手動で向きを調節するスタイルです。
この辺りは、お金をかけていないんだな~と感じる部分ではありますが、風向の調節は置き場所を決めてしまえば何度も行うものではないので、何ら問題ありません。
コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016を使い始めてわかった問題点
実際に使い始めてみて、一番驚いたのが「運転音」です。
比較検討した際の「検討事項」の中にも、もちろん「運転音」はありました。
パンフレットに書かれている運転音の大きさをみると、コロナ CD-H1016は、他と比べてみると「静かなほうだ」と判断しましたが、それにしても「ぶぉぉおぉおぉ―」という音はとても大きく感じ、「強運転」でも「弱運転」でもほとんど差がわかりません。
そして、運転音は終始一定ではなく波があって、コンプレッサーが動き始めるときに一層大きくうなるような音がします。
慣れてしまえば気にならないかもしれませんが、人間の私たちでさえ気になるのだから、チンチラにしたらもっとよく聞こえていると思うので、ずーっと同じ場所にチンチラケージを置いているわけなので体への悪影響がでてしまうような気さえします。
そして、パンフレットでも承知していた、「除湿機はお部屋を冷やす機能はありません。むしろ運転中は熱を発生しますので室温は上がります。」という注意書き。
その吹き出す熱気がエアコンに与える影響が想像を超えていました。
コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016の取扱説明書には、知っておいていただきたいこととして、「運転中は排熱のため、ご使用条件によって、室温が2℃~4℃またはそれ以上上昇します。」と書かれています。
除湿機から吹き出す熱気は、手で触ると体温よりもやや高い程度ですが、室温を2~4℃程度上昇させる影響力を持っているということになります。
チンチラのティモの部屋にはエアコンをつけているので、「エアコンがあるから大丈夫」と思っていたら間違いだと実感させられました。
熱気を吹き出す除湿機と、熱気を吸い込んで冷たい空気を送り出すエアコンは相反する存在なので、両方が同じ空間に存在すると、除湿機はただただ自分のミッションを達成するために室温など気にせずに運転しているだけですが、エアコンは一生懸命頑張って室温を下げようと負荷がかかることになります。
実際に、設定温度を22℃にしても室温は24.5℃からなかなか下がらず、エアコンは普段以上の運転音で一生懸命室温を下げようと頑張っていました。
このまま見過ごすわけにはいかない問題です。
そして、これは問題点とは違うかもしれませんが、「除湿運転の自動モード」は、チンチラのための湿度対策として使う場合には選べない運転モードです。
コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016には、「除湿運転」として、「自動」「弱」「強」「冬モード」の4つの運転パターンがあります。
「冬モード」は、冬場の室温が低いときに除湿効果を高めたい場合に使う運転モードなので、高温多湿の時期のチンチラのための湿度対策として使う運転モードとしては、「自動」か「弱」か「強」のいずれかになります。
使い始めたときは、「自動」を選択していましたが、1日経って排水タンクを覗いてみても、排水タンクには4cm程度しか水が溜まっていませんでした。
調べてみると、除湿運転の「自動」モードはお部屋の湿度を約60%の状態になるように自動的にコントロールする運転モードなので、逆にいうと湿度が60%超ある場合に初めて除湿運転され、下回ると送風に切り変わり除湿運転はされないので、60%未満の湿度になることはないということになります。
チンチラのための湿度対策としては、「湿度を上限60%として下げたい」わけなので、除湿運転の「自動モード」は選べません。
コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016 の問題点を克服するための対策
「運転音が大きい」ことや、「吹き出す熱気の影響力が大きい」こと、どちらの問題点も除湿機を使う上では避けられないことです。
そう考えると、「置き場所」を工夫するのが一番の対策になるんじゃないかなぁと思います。
と、最初に置こうとしていた場所から移動を開始します。
除湿機の背面の吸い込み口をチンチラケージ側に、熱気が吹き出す方向をチンチラケージと反対側になるようにする
運転音も、チンチラケージから離して、間仕切りの向こう側まで持ってくればだいぶ気にならなくなるはずです。
また、室温の上昇をちょっとでも抑えるために、湿気の多い空気はティモのいる方向からいっぱい吸い込んでもらい、吹き出すあたたかい空気はティモのいる方向と真逆の方向へ吹き出すようにすればよいのでは?と、吸い込み口がある背面をティモの方向にむくようにしました。
除湿機の置き場所をチンチラケージとエアコンから離れるように配置した上で、意識したのは「空気の流れ・循環」です。
イメージしてみたのはこんな感じ。
イメージした図みたいに、暖かい空気はリビングダイニング側に、冷たい+除湿された空気はティモ側にと、3枚ガラス扉を間仕切りに2つに分けて、それぞれ空気の通る入口と出口を設けておけば循環するようになるんじゃないかなぁ?
3枚ガラス扉は両方向に動かすことができるので、エアコンを設置している壁面側を10cm程度開けて、暖かい空気が程よくエアコンの方向へ流れるようにしたことで、「吹き出す熱気の影響力が大きい」という問題点はだいぶ解消され、エアコンも頑張りすぎずに運転してもらえる程度に緩和されました。
リビングダイニング側では、サーキュレーターを回して除湿機が吹き出す熱気を少しでも下げられるように工夫しました。
「除湿運転」の「自動」モードはやめて、「弱」で連続運転するように変えました。
「弱」モードとはどういう運転モードかというと、「お部屋の湿度に関係なく、風速を「弱」で連続除湿運転をおこなう」というものです。
「除湿運転」を「自動」から「弱」モードに変えたことで、排水タンクに溜まる水の量がものすごく増えました。
コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016の排水タンク容量は、約4.5リットルで、比較検討した機種の中では断トツの容量を誇ります。
そんな排水タンクの大きなコロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016でさえ、「除湿運転:弱」モードでの自動運転だけでも1日2回は排水タンクの水を捨てないと満タンになって自動停止してしまうので、容量の大きなコロナを選んでよかったと思います。
「チンチラのための湿度対策」として「除湿機を用いることがベスト」と断言できず
コロナ衣類乾燥除湿機 CD-H1016を用いた「チンチラのティモのための湿度対策」では、「運転音」の大きさや、「吹き出す熱気」の問題を、置き場所を工夫したり空気を循環させるように工夫して対処できたので、
私の場合は、「チンチラのティモのための湿度対策として除湿機を購入したことは成功」といえますが、果たして「チンチラのための湿度対策には除湿機を用いましょう!」と決めてしまっていいものか・・・。私は、「No」だと思います。
除湿機の「運転音」の問題や、「吹き出す熱気が与える影響」を考えると、チンチラケージから離して配置することができ、かつ、チンチラケージのある場所にも除湿された空気が送り込まれるように空気の通り道を作ってあげることが出来ないと、「チンチラのための湿度対策に除湿機を用いてよかった!」というところまで到達できないと思います。
チンチラの適温は何℃?理想的な温度と適応できる温度、熱射病の危険性のある温度について調べてみた の中でまとめているのですが、「チンチラの理想環境温度」と「チンチラの適応できる温度」とそれぞれあって、「チンチラの適応できる温度」とは、「湿度をある条件下まで下げることができたときに適応できる」という温度です。
「高温」でかつ「多湿」と重なるとさらに危険性は増し、一層具合も悪くなってしまうので、室温を下げ、かつ湿度も下げるのが最も理想的なわけなのですが、「湿度を下げる」ために「運転音が大きい除湿機を傍に配置するしかなく、吹き出す熱気とエアコンを戦わせる」くらいなら、「室温をチンチラの理想環境温度まで下げる」ことに集中するほうが、チンチラにとって理想的な環境になると思います。
「空気が蓄えられる水分の量は、空気の温度によって決まっていて、空気の温度が高いほど沢山の水分を蓄えることができ、空気の温度が低いほど蓄えられる水分の量が減る」
という原理もあるので、室温を理想環境温度まで下げることが「湿度対策につながる」という考え方もあると思います。
とはいえ、チンチラにとっての健康と、共に暮らす私たちの健康もどちらも大切なので、お互いにとって「快適で過ごしやすい環境」をつくるのがベストなんだと思います。
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はじめまして、チンチラを飼い始めて二週間の初心者飼い主です。
除湿機について色々と調べている中こちらの記事に辿り付きました。
我が家もダイキンのエアコンを使っているのですが、温度ばかり下がって湿度が全く下がらない(温度22度・湿度70%~)ため
除湿機を導入したばかり、しかも購入したのがコロナ製(CD-P6316)でしたので
こちらの記事大変興味深く拝見させていただきました。
除湿機導入で、温度22度・湿度55%前後に保つことができているのですが、音が結構うるさく、
我が家のチンチラさんは除湿機の音を気にした様子はなく、普通に何事もないように寝ていますが、
狭いアパートですので、気にしてないようにみえるだけで、実際はチンチラさんのストレスになってしまっているのではないかとすごく心配しております。
(CD-P6316もブーンという音や水がポチャンと落ちる音がうるさく、ここで人間の私が寝ろと言われると寝れなくはないだろうけどしんどいなあというレベルです)
我が家では除湿機とケージの距離は約2mほど離れていますが、ティモさんのケージと除湿機の距離はどの程度離していらっしゃいますか?
また、ガラスの仕切り越しにおかれているようですが、ケージ付近での音の伝わりは軽減されてますでしょうか。
突然の書き込みで質問ばかりしてしまい申し訳ございません。
もしよろしければお時間あります時にでもご返信いただければ大変ありがたく思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
わんたんさま
メッセージをありがとうございます。
チンチラちゃんをお迎えされたのですね^^
これから沢山の素敵な出来事が待っていると思うので、ぜひぜひ、チンチラちゃんと沢山の時間を過ごしてあげてくださいね。
さて、ご質問頂きました件。
ティモのケージから除湿機までの距離を測ってみたら、直線で結ぶと約3.5mありました。
ガラスの間仕切りが間にあることの効果もあってだと思いますが、ティモのケージ近くでは除湿機の運転音はほとんど気にならないです。
「ザ・チンチラ」(2002.10 誠文堂新光社)によると、「耳」の説明として、
“チンチラの聴力の感度と周波数範囲は人間のそれとほぼ同じですが、上は人間よりさらに1オクターブ高い音が聞こえます。具体的な数字でいうと、健康な人間は32ヘルツの低音から1万6000ヘルツの高温まで聞こえますが、チンチラは同じ32ヘルツから3万2000ヘルツまで聞こえることが立証されています。最もよく聞こえる範囲(いわゆる聴力のピーク)は人間とまったく同じ125~1万6000ヘルツですが、その範囲内では人間よりやや感度が低いようです。”
と書かれています。
実際に運転音が与えるストレスや体への影響があるのかどうかは私もわからないですが、騒音はないほうがいいのは確かなので、何らかの工夫ができたらいいなぁと思っています。
ティモの場合、エアコンをつけはじめた時期に、運転音が「ボー」っと聞こえ始めると、驚いた様子で耳を上に向けたり走ってハウスに入るなんていうことがありました。
今では慣れたようでそんな様子はないですが、できるだけ音の強弱や変化を減らしてあげることも効果的なんじゃないかなぁ~と思います。
チンチラはとても環境の変化に弱い動物です。
お迎えされてまだ2週間とのことなので、新しい環境に慣れることと同時に除湿機が置かれた環境にも慣れてくれているとも考えられるので、注意深く様子を見てあげて、様子がおかしいなと思うことがあったらすぐにチンチラを診察できる獣医さんに相談してみてくださいね。
特に問題ないようでしたら、涼しくなって健康診断に連れていく際にでも、「疑問に思うことのひとつ」として獣医さんの意見も聞いてみられるとよいと思いますよ^^
これからもよろしくお願いいたします。
Mameco様
丁寧なご返信いただきありがとうございます!
ティモさんと除湿機の距離もわざわざ測っていただき恐縮です。
やはりそれだけ距離があって、仕切りもあると音は気にならないものなのですね。
うちのチンチラさんはお迎え当初から掃除機の音にもインターホンにもその他生活音にも
全く動じること無く腹を出して爆睡している肝の据わった子だったので
おそらくびっくりしていることはないとはおもうのですが
やはり常時ブンブン言っていたらストレスになってしまうかもしれませんので
なんとかストレスがたまらないよう工夫してあげたいと思います。
音の静かな除湿機があれば解決なのですが各機のレビューを見ても
感想がバラバラで、なかなか難しいものですね…^^;
Mameco様のブログは、
除湿機のことだけでなく、ご飯のことやケージのことなど本当に詳しく書かれていて
チンチラ初心者の私としましては、大変参考になっております。
特にケージレイアウトは本当に素敵で、
我が家のケージはちょっと高さが物足りないので近々買い換えるつもりでしたので、
ティモさんのケージのような素敵なおうちにしてあげたいなと思います。
(コンフォートのアーチルーフがすごくかわいいです…!)
チンチラさんのことを色々勉強していきたいと思いますので
これからもMameco様のブログ参考にさせていただきます。
今後も素敵なブログ、末永く続けていただけるとうれしいです。
ご返信本当にありがとうございました。
わんたんさま
嬉しきお言葉、本当にありがとうございます。
励みになります(TーT)
わんたんさまのチンチラちゃんはとってもたくましい子なのですね。。
よかったよかった♡
わんたんさまもチンチラちゃんも素敵な毎日をお過ごしください。
これからもよろしくお願いいたします。