チンチラの分類は?齧歯目に共通する特徴と3つのグループに区別される特徴

チンチラと同じく齧歯目の仲間たち

上の写真は、チンチラも属する齧歯目(齧歯類・ネズミ目ともいう)に分類される動物を集めたものです。見た目が似ていて同じ仲間なんだな~とすんなりと納得できる動物から、なかなか想像がつかない動物まで、色んな動物がいます。

それもそのはず。齧歯目に分類される動物は哺乳類の中で最も多く約2千種類にも達し、哺乳類全体の約40%にも及ぶのだそうです。

チンチラの属する齧歯目を調べてみると、さらに系統的にリス亜目、ヤマアラシ亜目、ネズミ亜目という3つのグループに分類され、齧歯目の動物に共通する特徴と、グループごとに異なる特徴があることを知りました。

齧歯目の動物に共通する特徴と、リス亜目、ヤマアラシ亜目、ネズミ亜目の3つのグループを区別する違いについて調べたことをまとめたいと思います。

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チンチラの分類は齧歯目

チンチラは、哺乳類網(Mammalia) 齧歯目(Rodentia) チンチラ科(Chinchillidae) チンチラ属(Chinchilla) に分類される動物です。

哺乳類の分類図 By self (wikipedia ja) [CC BY-SA 3.0 ], via Wikimedia Commons

By self (wikipedia ja) [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons / Adapted

齧歯目は齧歯類やネズミ目ともいわれ、その種類数は哺乳類の中で最も多く、おおよそ2千種類にも達し、哺乳類全体の約40%にもあたります。

齧歯目とはどんな特徴をもつ動物たちなのかというと、簡単にまとめると、咬筋が強力に発達し、大きなノミのような形の一生伸び続ける前歯である切歯を上下にそれぞれ2本ずつ持つ動物、ということになります。

齧歯目と分類される動物の共通点は、一生伸び続けるのは前歯である切歯だということと、前歯である切歯は上下にそれぞれ2本ずつ生えているという2つの条件を満たしていることで、同じ齧歯目でもチンチラやモルモットのように切歯も奥歯にあたる臼歯も全ての歯が一生伸び続けるものもいれば、リスやハムスターのように切歯のみが一生伸び続けるものもいます。

ウサギは齧歯目ではない!?

ウサギの写真 ウサギはウサギ目

ちなみに、チンチラと同じく完全な草食動物であるウサギも齧歯目なのかと思ったら、ウサギの分類は齧歯目ではなくてウサギ目に分類され、上の分類図を見て頂くと、齧歯目のすぐ一つ上の行に分類されています。

遺伝子の研究などから、ウサギ目と齧歯目はかなり近い関係にあるという意見もだされているそうですが、大きな違いは切歯の本数です。

ウサギもチンチラやモルモットと同じように、切歯だけでなく臼歯も一生にわたり伸び続ける動物ですが、ウサギの場合は上顎だけでも4本(赤ちゃんの頃は6本)の切歯が生えていて、齧歯目の共通の特徴である上下に2本ずつの切歯が生えているという条件を満たしていません。

この異なる特徴からも分類が異なることが納得できます。

齧歯目は、リス亜目・ヤマアラシ亜目・ネズミ亜目の3つのグループに分けられる

哺乳類の中で最も種類数の多い齧歯目。

系統的に分類してみると大きく分けて、リス亜目、ヤマアラシ亜目(テンジクネズミ亜目ともよばれる)、ネズミ亜目の3つのグループに分かれ、チンチラはヤマアラシ亜目のグループに属します。

それぞれのグループに属する、代表的な私たちの馴染みのある動物を紹介しますと・・、

齧歯目の3つの分類グループの代表的な動物たち

リス亜目 リス科 リス、マーモット、プレーリードッグ、モモンガ
トビウサギ科 トビウサギ
ポケットネズミ科 ポケットネズミ、カンガルーネズミ
ビーバー科 ビーバー
ホリネズミ科 ホリネズミ など
ヤマアラシ亜目 カンムリヤマアラシ科 ヤマアラシ
テンジクネズミ科 モルモット
チンチラ科 チンチラ
オクトドン科 デグー
カピバラ科 カピバラ
カプロミス科 ヌートリア など
ネズミ亜目 ネズミ科 クマネズミ、ハツカネズミ、ハタネズミ
キヌゲネズミ科 ハムスター、スナネズミ
ヤマネ科 ヤマネ
トビネズミ科 トビネズミ

齧歯目に分類される動物は、種類が多い割に形が似たり寄ったりで、実際にはどこに分類したらよいのか分からない種類もいるそうですが、そうした種類もこの3亜目のいずれかへとりあえず振り分けられているというのが現状なのだそうです。

齧歯目に分類される、リス亜目とヤマアラシ亜目・ネズミ亜目にはどんな異なる特徴があるのでしょうか?

齧歯目の3つのグループの大きな違いは何なのだろう?

齧歯目(げっ歯類、ネズミ目)の頭蓋骨のイラスト

「― わが家の動物・完全マニュアル - チンチラ」( スタジオ・エス発行 / 2000 )を参考に作成

齧歯目に分類されるリス亜目・ヤマアラシ亜目・ネズミ亜目の大きな違いは、頭がい骨にある、物をかじるための筋肉のつき方

上のイラストは、2000年にスタジオ・エスさんから発行された「-わが家の動物・完全マニュアル- チンチラ」(Richard C.Goris 総監修 / 霍野晋吉 医学監修)を参考に、原げっ歯型の頭蓋骨と、現在の齧歯目のリス亜目、ヤマアラシ亜目、ネズミ亜目の頭蓋骨を描いてみたものです。

これを見ただけではなんのこっちゃ?だと思うのですが、見比べてもらいたいのはピンク色で示した矢印の部分で、筋肉のつき方を表しています。

リス亜目・ヤマアラシ亜目・ネズミ亜目と、齧歯目の3つのグルーブを区別する最大の特徴は、頭がい骨にある、物をかじるための筋肉のつき方にあります。

それぞれのイラストとともに、詳しく見てみたいと思います。

原げっ歯型

原げっ歯型の頭蓋骨のイラスト

まずは進化のもととなる原げっ歯型の筋肉のつき方を見てみます。

原げっ歯型は、筋肉のつき方を表すピンク色の矢印の大きさ(長さ)が最も小さいのが特徴で、これは筋肉の少なさを示しています。

原げっ歯型の切歯(前歯)は発達しているものの、咬むための筋肉も、あごを閉じる筋肉もとても少なく、動く方向も制限されています。

形そのものは、リス型の齧歯目と似ています。

リス型

齧歯目のリス亜目の頭蓋骨のイラスト

続いては、リス亜目です。画像を大きくすると、私の絵の下手さがよくわかる・・。

リス亜目は最も原げっ歯型に近い形をしていて、現在の齧歯目の中で筋肉のつき方がとくに少ないという特徴があります。そのため、一般にはリス亜目が最も原始的だと考えられています。

あごを閉じる筋肉が短く、そのほかの筋肉は頭骨の外側を通るので、量も動かせる方向も限られています。

ネズミ型

齧歯目のネズミ亜目の頭蓋骨のイラスト

続いては、ヤマアラシ亜目をみてみる前に、ネズミ亜目を見てみましょう。

ネズミ亜目の場合は、現在の齧歯目のリス亜目やヤマアラシ亜目の筋肉のつき方を表すピンク色の矢印と比べてみても、もっとも大きく表されているのがわかります。

ネズミ亜目は効率よくかむための筋肉をおさめるスペースが多く、筋肉が頭骨の外側を通るリス亜目とは異なり、目玉の入るソケットである眼窩がんかの中にまで筋肉が通っています。

ネズミ亜目は、原げっ歯型から最も進化したグループで、このような例は、哺乳類の中でも他に例がないのだそうです。

ヤマアラシ型

齧歯目のヤマアラシ亜目の頭蓋骨のイラスト

それでは、最後にチンチラが属するヤマアラシ亜目を見てみましょう。

チンチラが属するヤマアラシ亜目は、ものをかじるための筋肉がほおの内側を通って、鼻まで達しています。

あごを閉じる筋肉はリス亜目よりは少し発達していますが、発達の具合は最も進化した齧歯目といわれるネズミ亜目ほどではありません。

まとめ

哺乳類ー齧歯目ーチンチラ科ーチンチラ属に分類されるチンチラのティモ

チンチラに適した飼育方法のことだけではなくて、チンチラという動物についても知識を増やしてもらえるようなサイトづくりをしたいな・・と思って、この記事ではチンチラの分類についてまとめたことを紹介しました。

チンチラの分類が齧歯目に属するということ、さらに系統を分けていくとヤマアラシ亜目に属するんだよ~ということがわかったところで、齧歯目の共通の特徴である大きなノミのような形をした上下2本ずつ生えた前歯にあたる切歯が一生伸び続けるだけではなく、齧歯目の中でも物をかじるための筋肉がさらに発達し、奥歯にあたる臼歯も全ての歯が生涯にわたり伸び続ける動物なんだということを、チンチラの基本知識としてインプットして頂けると嬉しいな~と思います。

なぜ、チンチラは物をかじる筋肉が発達し、切歯だけではなく臼歯まで全ての歯が一生伸び続ける動物に進化したのかというと、チンチラは非常に硬い繊維性の植物が生えている南アメリカの高地に住む動物で、それらの植物は栄養価が低く大量に摂取しなければならず、硬いのでしっかりと咀嚼する必要がありました。

しっかり咀嚼する必要があるということは、咀嚼回数も多くなるので、その結果、臼歯は激しくすり減ります。

その激しくすり減った臼歯を補うために、歯根は開放されすり減った歯質を常に補うことができるように形成、萌出され続けるようになったというわけです。

飼育下においても、一生伸び続ける全ての歯を摩耗するために、よく咀嚼する必要がある牧草(乾草)を中心とした硬い繊維を含んだ食事を摂る習慣を生涯に渡って持ち続けていないと、歯が伸び過ぎたり曲がってしまったりして不正咬合になり、死に至る危険性をもつ動物だということも、合わせてインプットをお願いしたいと思います。

[参考文献]

「-わが家の動物・完全マニュアル- チンチラ」( Richard C.Goris 総監修 霍野晋吉 医学監修 / 株式会社スタジオ・エス 発行 / 2000.10 )

「げっ歯類とウサギの臨床歯科学」( David A.Crossley・奥田綾子 共著 / 株式会社ファームプレス 発行 / 1999.7 )

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