飼料中の繊維を表す各分析法と牧草(乾草)に含まれる繊維性成分を調べたまとめ  [日本標準飼料成分表 (2009年版)]

輸入牧草の繊維性成分と栄養成分(乾物中) 「糖・デンプン+ペクチン」「ヘミセルロース」「リグニン+セルロース」「粗灰分」「粗脂肪」「粗蛋白質」 (日本標準飼料成分表 2009年版より)

完全な草食動物のチンチラにとって飼料中の繊維は消化性or不消化性?チンチラの消化管と繊維性成分の大切な役割 の記事では、草食動物のチンチラにとって、主食である繊維は消化性繊維にも不消化性繊維にもなり、チンチラの健康を維持するためにどちらも重要な役割を担っているというお話をしました。

チンチラは完全な草食動物で、主食である繊維を盲腸内で発酵させて自らの体の中で栄養素を合成し、盲腸便として一旦排泄して再摂取する食糞行動によって栄養を摂取できる動物なのだから、チンチラに与える食事は繊維がたっぷり含まれたものを選びたいです。

では、普段私たちがチンチラに主食として与えている牧草には繊維がどのくらい含まれているのでしょうか?

輸入牧草(品質別)と国産牧草(生育ステージ別)の一般成分のまとめ の記事では、日本標準飼料成分表(2009年版)を参考に一般成分の6成分:「水分(Moisture)・粗蛋白質(CP)・粗脂肪(EE)・可溶無窒素物(NFE)・粗繊維(CF)・粗灰分(CA)」を紹介しましたが、繊維は粗繊維(CF)だけでなく可溶無窒素物(NFE)にも含まれているので、具体的なことまではわかりません。

飼料中の繊維を表す分析法は複数あって、それぞれ含まれる繊維性成分の種類が異なるので、様々な分析法から得られたデータを併用すると、具体的に繊維性成分の何がどのくらい含まれているのかがわかります。

当記事では飼料中の繊維を表す分析法の説明と、実際に牧草(乾草)にはどのくらい繊維性成分が含まれているのかを「日本標準飼料成分表(2009年版)」を参考にまとめたいと思います。

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目次

飼料中の繊維を表す分析法にはいくつか種類があり、含まれる繊維性成分が違います

完全な草食動物であるチンチラの主食は繊維です。

飼料中の繊維とは、植物細胞壁の繊維性成分のことで、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、ペクチンなどが挙げられますが、飼料中の繊維を表す分析法には、「粗繊維(CF)」の他にも「酸性デタージェント繊維(ADF)」や「中性デタージェント繊維(NDF)」、「酵素分析法(OCW)」といった分析法があって、それぞれ分析される繊維性成分が異なります。

飼料に繊維性成分がどのくらい含まれているかを知るためには、まず各分析法で分析される主要な繊維性成分が何なのかを理解しておく必要があります。

それぞれ説明しますと・・、

粗繊維(Crude Fiber , CF)

飼料の繊維を表すものとして古くから使われてきた分析法で、飼料の一般成分( 水分・粗蛋白質・粗脂肪・可溶無窒素物・粗繊維・粗灰分)のうちの一つ。

日本標準飼料成分表の一般成分の関係

試料を1.25%硫酸、次いで1.25%水酸化ナトリウムで煮沸し、エチルアルコールおよびエチルエーテルで洗浄したのちの残さから、残存する粗灰分を除いたものの含量を粗繊維とする。

この中には、セルロースの大部分とヘミセルロース、リグニン、ペクチンの一部などが含まれる。

主要成分はセルロース。ヘミセルロース、リグニン、ペクチンの大部分は酸、アルカリ処理時に可溶化して溶出するためこの画分には含まれない。

酸性デタージェント繊維(Acid Detergent Fiber , ADFom)

酸性デタージェント溶液(1Nの硫酸に2%の割合で臭化セチルトリメチルアンモニウムを溶解したもの)で試料を1時間煮沸処理し、得られた残さから残存する粗灰分を差し引いて求める。

繊維性物質の一部分を表すもので、主成分はセルロースとリグニン。

中性デタージェント繊維(Neutral Detergent Fiber , NDFom)

中性デタージェント溶液(ラウリル硫酸ナトリウムなどをpH7の緩衝液に溶解したもの)で試料を1時間煮沸し、得られた残さから残存する粗灰分を差し引いて求める。

飼料中の総繊維含量を示す画分の一つで、主成分はヘミセルロース、セルロース、リグニン。

NDFomは、現在最も一般的な反芻家畜用飼料の繊維を表す方法になっているが、測定法に対してこれまで多くの修正が加えられており、最近では、繊維中に残存するデンプン除去の前処理として、耐熱性α―アミラーゼを用いるaNDFom(Amylase-treated neutral detergent fiber)が飼料分析基準に収載されており、この中で蛋白質除去を促進するために亜硫酸ナトリウムの利用が記載されている。

日本標準飼料成分表においても、今後はこれを基に数値の再構築が行われると予想される。

酵素分析法(Oganic Cell Wall , OCW)

酵素分析法により細胞壁有機物全体を捉えようとするもので、セルロース、ヘミセルロース、リグニンに加え、ペクチンを含む。

α‐アミラーゼ、プロテアーゼ溶液(リン酸緩衝液に溶解)およびセルラーゼ溶液(酢酸緩衝液に溶解)で試料を処理することによって得られる。

この方法によって得られた総繊維を細胞壁物質(OCW)、OCWをセルラーゼ処理したものを低消化性繊維(
Ob)と呼ぶ。

細胞壁物質(OCW)から低消化性繊維(Ob)を差し引いたものが高消化性繊維(Oa)。

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市販されている牧草のパッケージに記載されている成分表示の表記方法は統一されていません

「粗繊維(CF)」や「酸性デタージェント繊維(ADF)」、「中性デタージェント繊維(NDF)」、「酵素分析法(OCW)」といった分析法によって分析される繊維性成分をわかりやすく図にしてみると、下記のようになります。

牧草の一般成分の分類と、飼料中の繊維性成分の分類の関係

市販されている牧草のパッケージには成分表示の一例が記載されている場合が多いですが、表記方法が統一されていないのが現状です。

大半の場合は「粗繊維(CF)」を表記していますが、「粗繊維(ADF)」と書いて酸性デタージェント繊維を載せている場合もあるし、「総繊維(NDF)」と書いて中性デタージェント繊維を記載している場合もあります。

「GEX おいしいチモシー」と「ハイペット パスチャーチモシー」のパッケージに記載されている成分表示

先にご説明したとおり、分析法によって含まれる主要な繊維性成分の項目数が異なるため、一般的には「粗繊維(CF)」<「酸性デタージェント繊維(ADF)」<「中性デタージェント繊維(NDF)」<「酵素分析法(OCW)」となるはずです。

市販されている牧草を比較する際には、成分表示に書かれている内容がどの分析法によって分析された値なのかを確認して比較しないと、数値だけを見て「あ、これは繊維が多いな!」と思って購入してみたら、実は「粗繊維(CF)」ではなくて「中性デタージェント繊維(NDF)」の値が書かれていた・・なんていうこともあるかもしれません。

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牧草(乾草)の繊維性成分を具体的に調べてみる前に知っておいてほしいこと

それでは、日本標準飼料成分表(2009年版)の乾草の「一般成分」「酸性デタージェント繊維」「中性デタージェント繊維」のデータを活用して、具体的に牧草(乾草)に繊維性成分がどのくらい含まれているのかを調べてみたいと思います。

これから、飼料中の繊維を表すものとして、植物細胞壁の構成物質である「セルロース」「リグニン」「ヘミセルロース」「ペクチン」といった単語がでてきます。

飼料中の繊維性成分の消化利用性のイメージ(チンチラ)

「完全な草食動物のチンチラにとって飼料中の繊維は消化性or不消化性?チンチラの消化管と繊維性成分の大切な役割」の記事で紹介しているイメージ図

完全な草食動物であるチンチラにとって、植物細胞壁の構成物質である「セルロース」「リグニン」「ヘミセルロース」「ペクチン」といった繊維性成分は、消化性繊維(発酵可能な繊維)にも不消化性繊維にもなり、どちらも重要な役割を担っています。

簡単に説明すると、消化性繊維は腸内細菌叢によって盲腸内で発酵され、揮発性脂肪酸やアミノ酸・ビタミン類といった栄養素をたっぷりと含んだ盲腸便となる繊維で、一旦排泄して再摂取する食糞を行うことで合成された栄養素は胃腸で消化・吸収されます。

一方で、不消化性繊維は盲腸内での発酵を受けずに結腸へと進み、私たちが普段目にしているコロコロとした良質のうんちとなって排泄される繊維で、「リグニン」のように硬くて粒子の大きな繊維が代表的です。

切歯で噛み切り、上下の臼歯を前後左右にこすり合わせてすり潰して食べる必要があるので、歯が一生伸び続ける常生歯なチンチラの歯の伸びすぎを防いだり、不正咬合の予防に役立つほか、胃腸の蠕動運動を活発化して、胃腸の鬱滞を予防する役割も果たしています。

つまり、チンチラにとって理想的な食事とは消化性繊維も不消化性繊維もバランスよく含まれている必要があるということです。

先程、「リグニン」は不消化性繊維の代表的なものだといいましたが、植物細胞壁の構成物質は複雑に絡み合っています。

「セルロース」や「ヘミセルロース」も消化性繊維と不消化性繊維のどちらか一方に分別できれば覚えやすいのですが、植物細胞壁の構成物質との結合具合によって左右され、「リグニン」と密接に結合している場合にはほぼ完全に不消化になります。

牧草(乾草)に繊維性成分がどのくらい含まれているのかと、それぞれがチンチラの消化管でどのような役割をしているのかの両方を理解できるようになると、チンチラにとって理想的なバランスの良い牧草の献立を考えられるようになります。

植物細胞壁を構成する「セルロース」「リグニン」「ヘミセルロース」「ペクチン」の特徴や、チンチラの消化管のしくみについては、完全な草食動物のチンチラにとって飼料中の繊維は消化性or不消化性?チンチラの消化管と繊維性成分の大切な役割 の記事でまとめていますので、そちらも併せてご参考頂けると嬉しいです。

一般成分と酸性デタージェント繊維・中性デタージェント繊維を組み合わせれば、「可溶無窒素物+粗繊維」をおおよそ「糖・デンプン+ペクチン」「ヘミセルロース」「リグニン+セルロース」に分けられる

話は戻って、分析項目と植物細胞壁の構成物質の関係をイメージして作成した下記のイラストをじーっとみてみると、空白になっている項目も、一般成分の項目に酸性デタージェント繊維(ADF)、中性デタージェント繊維(NDF)、酵素分析法(OCW)の測定値を活用すれば計算できることにお気づきになると思います。

飼料中の繊維を分析する複数の方法を組み合わせると、植物細胞壁の構成物質が詳しくわかる

中性デタージェント繊維(NDF)から酸性デタージェント繊維(ADF)を引けば「ヘミセルロース」が、酵素分析法(OCW)から中性デタージェント繊維(NDF)を引けば「ペクチン」がわかります。

酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF)のデータに加えて、酵素分析法(OCW)のデータも揃っていれば、各項目ごとに計算で求められるのですが、残念ながら「日本標準飼料成分表(2009年版)」ではデータ数がごくわずかです。

しかし、酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF)のデータは豊富に揃っているので、イラストの中でブルー点線で囲った部分の「糖・デンプン+ペクチン」として計算してみたいと思います。

なお、イラストで記している各分析法と成分項目の関係は、各分析法に含まれる主要な成分を表しています。厳密にいえば、各分析法によって得られる測定値には主要成分以外に他の成分も多少含まれているため、このとおりではありません。

大まかなイメージとしてご理解頂けると嬉しいです。

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「輸入乾草」(品質別)に含まれる繊維性成分の詳細を調べる

まずは輸入乾草から始めたいと思います。

「日本標準飼料成分表(2009年版)」の乾物中のデータを参考に、各分析法と植物細胞壁の構成物質の関係を表したイラストを見出しにして作成しています。

なお、「日本標準飼料成分表」のデータは複数のサンプル試料を測定した参考値であって保証値ではありません。また、分析法によっては分析に計算式を用いているものもあるので、必ずしも真の値を示しているものではありません。

輸入乾草の「一般成分」と「酸性デタージェント繊維(ADF)」「中性デタージェント繊維(NDF)」の一覧表

牧草(乾草)の一般成分の分析項目と各分析法に含まれる植物細胞壁の構成物質の関係 見出し

輸入乾草(チモシー Timothy Hay)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(イタリアンライグラス Italian ryegrass hay)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(オーツヘイ Oats hay)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(バミューダグラス Bermudagrass)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(スーダングラス Sudangrass hay)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(トールフェスク Tall fescue)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(クレイングラス(カラードギニアグラス) Colored guineagrass)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(アルファルファ Alfalfa hay)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

輸入乾草(アルファルファヘイキューブ Alfalfa hay cube)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

( 乾物中の含量 )

日本標準飼料成分表 [2009年版](社団法人 中央畜産会 発行 / 2015.3 初版三刷 )を参考に作成

輸入乾草の繊維性成分と栄養成分の割合を表す棒グラフ

輸入乾草の繊維性成分と栄養成分の含有量のイメージ 「リグニン+セルロース」「ヘミセルロース」「糖・デンプン+ペクチン」「粗灰分」「粗脂肪」「粗蛋白質」の順に棒グラフを作成 「日本標準飼料成分表(2009年版)」を参考

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「乾草(国産)」(生育ステージ別)に含まれる繊維性成分の詳細を調べる

続いて国産乾草です。

こちらも、「日本標準飼料成分表(2009年版)」の乾物中のデータを参考に、各分析法と植物細胞壁の構成物質の関係を表したイラストを見出しにして作成しています。

輸入乾草のところで、「日本標準飼料成分表(2009年版)」のデータはサンプル試料を測定した参考値だというお話をしましたが、例えば、バミューダグラス(2番草・出穂期)を見てみると、粗繊維(CF)が他の草種に比べて極端に少なく、さらに本来なら粗繊維(CF)より多くなるはずの酸性デタージェント繊維(ADF)が粗繊維(CF)より少ないというデータになっています。

不思議に思って、「畜産草地研究所お問い合わせメールフォーム」から問い合わせしてみたところ、これはサンプルが1つしかなく、たまたまそのサンプルの値が低かったんだと思うとのことでした。輸入乾草のバミューダグラスの方は複数のサンプルを測定した結果なので、こちらを参考にしたほうがよいと思われますとのことでした。

国産乾草の「一般成分」と「酸性デタージェント繊維(ADF)」「中性デタージェント繊維(NDF)」の一覧表

牧草(乾草)の一般成分の分析項目と各分析法に含まれる植物細胞壁の構成物質の関係 見出し国産乾草(チモシー 1番草 Timothy Cut 1)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(チモシー 再生草 Timothy Regrowth)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(オーチャードグラス 1番草 Orchardgrass cut1)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(オーチャードグラス 再生草 Orchardgrass regrowth)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(イタリアンライグラス 1番草 Italian ryegrass cut1)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(イタリアンライグラス 年内刈・出穂前 Italian ryegrass )の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(イタリアンライグラス 再生草 Italian ryegrass regrowth)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(青刈飼料作物類 オーツ Oats)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(バミューダグラス 2番草 出穂期 Bermudagrass Cut2)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(スーダングラス 1番草 出穂期 Sudangrass cut1)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(スーダングラス 再生草 出穂期 Sudangrass regrowth)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(トールフェスク 1番草 Tall fescue cut1)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(クレイングラス(カラードギニアグラス) 出穂期 Colored guineagrass early bloom)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(アルファルファ 1番草 Alfalfa cut1)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(アルファルファ 再生草 Alfalfa regrowth)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(アカクローバ 1番草 開花期 Red clover cut1)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(アカクローバ 再生草 開花期 Red clover regrowth)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

国産乾草(シロクローバ 開花期 White clover bloom)の一般成分と酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF) 「日本標準飼料成分表 2009年版」より

( 乾物中の含量 )

日本標準飼料成分表 [2009年版](社団法人 中央畜産会 発行 / 2015.3 初版三刷 )を参考に作成

輸入乾草の繊維性成分と栄養成分の割合を表す棒グラフ

国産乾草の繊維性成分と栄養成分の含有量のイメージ 「リグニン+セルロース」「ヘミセルロース」「糖・デンプン+ペクチン」「粗灰分」「粗脂肪」「粗蛋白質」の順に棒グラフを作成 「日本標準飼料成分表(2009年版)」を参考

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さいごに

牧草(乾草)には繊維性成分がどのように含まれているのかを調べるために、「日本標準飼料成分表(2009年版)」を参考に、一般成分と酸性デタージェント繊維・中性デタージェント繊維の分析値を活用してまとめてみました。

輸入牧草(品質別)と国産牧草(生育ステージ別)の一般成分のまとめ の記事で紹介している一般成分では、繊維性成分は可溶無窒素物と粗繊維の両方に含まれているので、具体的にどのくらい含まれているのかがわかりませんでしたが、酸性デタージェント繊維(ADF)と中性デタージェント繊維(NDF)のデータを加えることで、おおよその総繊維量がわかるようになり、主要な成分ごとに「糖・デンプン+ペクチン」「ヘミセルロース」「リグニン+セルロース」がどのくらい含まれているのかの目安がわかるようになりました。

当記事でも牧草(乾草)の一般成分もわかるように明記したので、「粗蛋白質」や「粗脂肪」「粗灰分」の比較もできるのですが、是非「糖・デンプン+ペクチン」と「ヘミセルロース」と「リグニン+セルロース」のバランスを見比べてみてほしいなと思います。

完全な草食動物のチンチラにとって飼料中の繊維は消化性or不消化性?チンチラの消化管と繊維性成分の大切な役割 の記事でもご説明しているように、チンチラにとって繊維は消化性繊維にも不消化性繊維にもなり、どちらも重要な役割を担っているため、消化性繊維も不消化性繊維もバランスよく含まれている牧草を与えることが理想的です。

一般的に生育ステージが進めば進むほど「リグニン+セルロース」の含有量は増え、一方で「粗蛋白質」の含有量が減ってきます。

また、チンチラは「糖・デンプン」の消化が得意ではなく、果物に多く含まれていることで有名な「ペクチン」は親水性で、水を吸って膨潤しゲル化する傾向があるため、多く含まれていると盲腸内で停留する時間を延長させる原因となり得ます。

バランスよくとはどういうことなのかを定義づけすることは難しいですが、私個人的には「チモシー1番刈りの出穂期」をお手本に、それよりも項目によって極端に多かったり少ない項目がある場合はバランスが良いとはいえないな・・という印象を受けます。

バランスが良いと感じられない場合でも、じゃあ与えるのをやめようと思うよりも、メインとして与えるのではなくトッピングとして混ぜる程度にしておこうなどと思います。

それは、バランスが良い牧草を1種類与えるよりも複数の牧草を組み合わせてバランスよくできれば、その方が食べる時間も楽しくなってよいと思うからです。

そのあたりのお話は、チンチラに理想的な「牧草の与え方」は?新鮮な数種類の牧草を食べ放題の状態を保つことだと思う理由 で記事にしています。

次回は、草種や生育ステージによって栄養成分にどんな特徴があるのかも調べてみたいと思います。

牧草の献立を考える際の参考にしていただけると嬉しいです。



この記事では下記の書籍を参考にさせて頂きました

[参考文献]

「日本標準飼料成分表(2009年版)」(社団法人 中央畜産会発行 / 2015.3 初版三刷)

「ラビットメディスン」(Frances Harcourt-Brown 著 霍野晋吉 監訳 / 株式会社ファームプレス 発行 / 2008.2)

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